福祉サービスのこと、どのくらい知っていますか

福祉サービスなどは自分とは無縁、と思っていませんか。確かに現在は必要のないことかもしれませんが、年金と同じように福祉も同じように老後の保障なのです。病気やけがで福祉を必要とすることは考えにくいかもしれませんが、誰もが確実に必要になるのは老後生活です。車の両輪ともいえるべき老人福祉サービスを、今のうちから知っておけば、安心できる老後設計がたてられます。最低限の知識だけでも頭のかたすみに入れておきましょう。

 

 

■こんなにある老人福祉サービス

いかに高齢になろうとも、元気でふつうの生活が営めるならば、老人福祉サービスとは無縁で暮らせるかもしれません。しかし、その保障はどこにもないのです。人間である以上、生老病死は避けて通ることはできないもの。高齢期にもしも病気になったり、動けなくなったとき、家族や周囲の人の負担をできるだけ少なくするためにも老人福祉サービスをうまく活用することが望まれます。

そこで、実際に利用できる老人福祉サービスにはどんなものがあるのか、知っておきましょう。

  • 老人日常生活用具の給付と貸与

おおむね65歳以上の寝たきり、ひとり暮らしの人を対象に、日常生活に必要な用具を給付または貸与する制度です。

給付や貸与の対象になっているのは、特殊寝台、浴槽と湯沸器、マットレス、エアパット、腰掛け便座、特殊尿器、火災警報機、自動消火器、老人用電話などがあります。現在、指定されている用具は限定され、また、地域によって実施品目には、多少のバラつきもあります。所得に応じた費用の負担もあります。

  • 高齢者向け住宅対策

健康なときには支障がなかった住宅事情であっても、長い闘病生活を送らなければならなくなったときには、さまざまな支障が生じてきます。車椅子が通れない廊下や介護なしには使えないトイレなど、自宅療養を可能にするために増改築する場合には、長期、低利の各種融資制度があります。

日常生活介護を必要とする65歳以上の人を抱える家族で、住宅の増改築、拡張、保全に必要な資金は「生活福祉資金貸付」制度で借りることができます。60歳以上の人が、家族と同居するために自己所有の住宅を増改築する場合には、「高齢者住宅整備資金貸付」制度がありますので、利用すると便利です。セコムなどの安全管理もサービスのひとつです。

  • ホームヘルパー派遣制度

日常生活を営むのに支障がある高齢者(おおむね65歳以上)のいる家庭に対して、身体の介助(食事、排泄、着脱等)や家事援助、相談相手などをするホームヘルパーを派遣する制度です。所得に応じて利用金額を負担します。

  • 訪問看護指導

40歳以上で寝たきりやそれに準じる人のいる家庭に対して、保健婦や看護婦が訪問し、看護や療養の方法、日常生活活動動作訓練方法などのアドバイスを行います。

  • デイサービス

65歳以上で日常生活を営むのに支障がある人に対して、デイサービスセンターでは入浴サービスや食事、日常生活訓練を行っています。食費など実費程度の負担が必要です。送迎してくれますので、うまく利用すると、幅広いネットワークづくりができます。デイサービスは特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、老人保健施設に併設されているものと単独型のものとがあります。

  • ショートステイ

おおむね65歳以上で在宅の寝たきりの人を対象に、原則として1回につき7日以内、老人ホームで預かるシステムです。夜間のみ預かるナイトケアサービスもあります。痴呆の高齢者を受け入れてくれる施設も多くなっています。

  • その他のサービス

そのほかにも、入浴サービス、食事サービス、布団乾燥消毒、緊急通報システムなど、地域ごとにさまざまな在宅サービスがあります。

  • 老人保健施設

病院と在宅療養の中間に存在する施設です。寝たきり、またはこれに準じる高齢者に対して、医学的な管理のもとでの看護・介護や機能訓練、その他必要な医療を行うとともに、その日常の世話を行うことを目的とした施設が老人保健施設です。

リハビリにより回復の見込みのある高齢者を対象に、3カ月を目安に在宅に向けて療養する施設です。部屋代、食事、日用品代などを負担します。

  • 老人性痴呆疾患センター

外来で老人性痴呆症の診断や専門的な相談に応じるセンターです。夜間、休日の救急にも対応しています。精神科のある総合病院にセンターがあります。

  • 痴呆性老人専門治療病棟

痴呆のある高齢者に、主に生活機能回復訓練を行います。入院期限は6カ月が目安。その間に在宅介護の指導なども行っています。

 

■上手な利用は、まず相談から

これらの公的な老人福祉サービスを受けるにあたって、どこでどのような手続きをすればよいのかについて、案外知らない人が多く、そのために利用度も低いのが現状です。

現在、申し込み窓口、あるいは相談窓口は市町村役場の老人福祉係になっていますが、もっと身近なところに数多くあれば、利用度も高くなるのかもしれません。

こうした状況に対応し、厚生省では、24時間体制で、医療、保健、福祉サービスの相談にのり、手続きのお手伝いもしてくれる中間的なシステムとしての「在宅介護支援センター」の普及に力を入れています。

平成11年までには1万カ所の設置を予定しており、このシステムが充実すれば、福祉サービスも、もっと利用しやすくなるでしょう。

また、現在、こうした福祉サービスを利用したい場合に、ダイレクトに相談を受けてくれているのが「シルバー110番」です。

自宅のプッシュホンで「♯8080」と押すだけで、ダイレクトに各県の「高齢者総合相談センター」につながり、さまざまな相談を受けてくれます。

 

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