噛んでドライマウスを阻止し、しわやたるみもなくす

 文献などをもとに弥生時代から各時代の献立を復元し、現代食との噛む回数を比較する実験をしたところ、二千年前の弥生時代の人たちに比べると、現代人の噛む回数は激減してしまったという結果を報告。噛む回数の減少は唾液の分泌不足を招き、現代人の口の中の渇きは、深刻なドライマウスをおこしやすくなっています。

■現代人の噛む力が落ちている?
 実験では弥生時代、平安時代、鎌倉時代、江戸初期・後期、戦前、現代の食事を復元。女子学生に食べてもらい、咀嚼回数と食事時間を測定しました。その結果、現代人の咀嚼回数は弥生時代の6分の1、戦前と比べても2分の1以下。食事時間も弥生時代の5分の1以下という少なさという結果が出たそうです。弥生時代などと比べた結果は、容易に想像できるにしても、戦前からわずか100年に満たない短期間で、噛む回数と食事時間がともに半分以下になっていたというのは驚き。これは軟食グルメ志向の結果でもあれば、食事に時間をかけない食習慣が拍車をかけているのではないか、と調査は分析しています。
■味覚障害さえもおこすドライマウス
 噛むことが少なくなると、唾液の分泌も悪くなり、唾液に含まれている活性酸素を除去する抗酸化物質も足りなくなります。唾液が減ることによる自覚症状は、口の中のねばつき感や渇き、そして口臭など。加齢にしたがい、誰しも唾液は減少傾向にありますが、病的なまでに口の中が渇き、不快な症状を伴うと「ドライマウス(口腔乾燥症)」が疑われます。ドライマウスの原因は、ストレスや疲れ、生活習慣病などとも密接につながっており、血圧を下げる薬や精神安定剤、抗ヒスタミン剤などの薬の副作用からもおこる可能性があるのだそう。だから万人におこる得るトラブルともいえます。軽度の場合には、口のネバネバ感と同時に、クッキーやパンが飲み込みにくい、口臭などの症状が現れ、進行すると、舌の表面がひび割れたり、痛んだりし、発語障害をおこすこともあります。味を認識する舌の細胞が減ってしまい、味覚障害をおこすことさえあるそうです。
■よく噛めばしわやたるみもなくなる
 唾液が極端に減り、ドライマウスという病気になると、噛みごたえのある食べ物が苦手になり、うどんやそばなどを流し込むようになります。唾液は噛むことによって分泌が促されるので、噛む回数が少なくなると、よけいに唾液の量は減ってしまいます。唾液には実にさまざまな物質が含まれており、その中には脳や肉体の健康を保つものも複数含まれていることから、体の健康、脳の健康の維持に役立っています。若返りにも効果てきめん。噛む回数の低下が最も顕著に現れるのは顔の筋肉。顔の筋肉の約70%は口の回りに集中しているので、噛まないと筋肉が低下し、しわやたるみが増え、顔から若さが消え、いわゆる“老人顔”になってしまいがちです。噛めば「老人顔」からの脱出もできるので、よく噛み、よく唾液を出すことは、若返りの秘訣でもあるのです。

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