体脂肪の燃えやすい体をつくる運動療法

肥満治療における運動療法の意義は、主に運動による消費エネルギーの増加とそれに伴う体脂肪量の減少が直接的な効果として考えられています。でも運動療法におけるエネルギー消費量はさほど多いものではありません。運動療法だけで肥満を解消させることはかなりむずかしいことになります。ならば、ダイエットのためになぜ運動をとり入れなければならないのでしょうか。

 

■減量停滞期からの脱出が最大の効果

病院に受診するほどの肥満を抱えている人の多くは、種々の合併症をもっており、しかも必ず治療しなければならない状態にあるといいます。そういう病人に対し、運動をさせるだけでもかなりの制約を伴います。とくに高血圧や心臓に疾患をもった人になると、過度の運動療法は厳禁。そのため、ほとんどは食べることで得る摂取エネルギーをどう減らすかがテーマになり、運動などで消費するエネルギーを増やすことは、二の次になります。でも、運動療法は消費エネルギーの問題だけでなく、むしろ食事療法をより有効にする手段として、欠くことのできない要素なのです。肥満治療の食事療法をきちんと続けていても、あるとき体重の減少が鈍くなり、停滞する時期があります。多くは治療開始後3~6カ月におこるので、その時期に治療をあきらめ、やめてしまう人が多くなります。このときに運動療法を導入すると、体脂肪が燃えはじめ、停滞していた体重はスムーズに減少を再開。それによって治療意欲も高まり、減量に成功した例が多々あるそうです。

■タイムミングを間違うと逆効果に

肥満の人には「目新しいことは率先して行うが飽きやすい」という傾向があるのだそう。食事療法などの基本的な治療テクニックが十分に訓練されていないうちに運動療法を導入すると、運動に夢中になり、全体のカリキュラムを壊してしまい、それまでの努力が水の泡に。“熱しやすく冷めやすい”性格から、何か新しい療法を導入するタイミングを間違うと結局はすべてがうまくいかなくなり、失敗を繰り返すことになりがちです。確実な成果を得たいならば、十分に食事療法などの基本をマスターしてから運動療法を開始したほうが、成功率は格段にアップします。

■個々人の状況に合わせた運動処方

運動療法の組み立て方は、個々人の肥満度や合併症の状態、さらに運動経験の有無などによって、それぞれに違ってきます。通常、ダイエットにはウォーキングに代表される有酸素運動がもっとも適しているといわれますが、減量とともに筋量を減らさないように、無酸素運動を取り入れることも大事。年齢、性別に関わらず、レジスタンストレーニングによって筋肉を維持したり、増加することは可能です。タイムリーな運動処方の導入は、行き詰まっている肥満症の治療を根本的にたて直すだけのインパクトがありますが、それまで築いてきた食事療法などの技法を崩してしまう危険性もあるので注意しましょう。 �量�� ��H�<@;ることでから順調に減量に成功した例は多いといいます。

 

■達成感を味わいつつ意思持続に役立てる薬物治療

「難治性肥満症」……単純性肥満症のなかで、減量効果がほとんど上がらない症例を特別にこういいます。この場合、治療に対する意志や根気がないことが常に問題になっており、ある程度の減量に成功しても、非常に短期間に元に戻ってしまいます。減量後、体重維持に成功している人は、減量への意志と根気をしっかり持ち続けることができますが、難治性肥満症の人では簡単にリバウンドしてしまうので、ここで薬物を使用して達成感を味わってもらい、できるだけ長く意志を持続してもらいます。

■  食欲抑制剤「マジンドール」の効用

日本において、現在、医療保険適用の薬物は、中枢性食欲抑制剤「マジンドール」一種類のみ。食欲中枢に直接作用し、効果を示します。マジンドールは、医師の処方により、1~3錠を3カ月間使用します。副作用に胃のもたれ感や倦怠感、性欲減退、不眠、眠気、口渇、便秘などがあり、欧米ではすでに過去の薬としてほとんど使用されていません。ネットで検索すると、他に食欲抑制剤や脂肪吸収阻害剤が数多く出てきますが、いわゆる“やせ薬”として安易な使用は、死をも招きかねません。薬物については、医師と相談の上、医師の処方で使わなければ、すべて危険と考えてください。薬物治療はやせるために使用するのではなく、正しい食行動に気づき、長く実践するための道具のひとつです。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ページトップへ