マイブレンドスパイスで「おふくろの味」を

いくつものスパイスをブレンドして使うことがスパイス料理の醍醐味。単独で用いるよりもずっと奥の深い、複雑な香味感を演出することができます。このスパイスのブレンド効果を上手に使いこなすと、まるで魔法をかけたかのような味わい深い料理をつくることができます。

 

●ブレンド効果で“よい匂い”に変身

スパイスはそれぞれに特有の香味があります。これを単独で使うと、香味の強弱を変えることはできても、香味自体を変えることはできません。ところが、スパイスをブレンドさせることにより、香味自体を変えたり、消してしまうことができます。ここがスパイスを楽しむ最大のコツです。だから、スパイスを使うときには決して単品では使わず、少なくても3種以上をブレンドさせて使いたいもの。少なくても3品以上混ぜ合わせると、それぞれのスパイス臭が混ざり合い、薬臭さを弱めてしまいます。この現象をスパイスのブレンド効果といい、テストでは単品では“嫌な臭い”と評価されたスパイスでも、2~3品をブレンドすると“よい匂い”と評価されることが多くなります。

●熟成させてつくるスパイスのエージング効果

2~3種類以上をブレンドしても、ブレンドしたばかりのときにはそれぞれに単品の臭いが際立ちます。でも、ブレンドしてからしばらく放置しておくと、それぞれのスパイスの香味がだんだんまろやかに変化していき、次第にまとまった香味へと変化します。この現象をスパイスのエージング効果といい、こうしてできたスパイスをブレンドスパイスとして独立した調味料となって広く使われています。インドのガラムマサラ、フランスのキャピタルエピス、中国の五香粉、イギリスのカレーパウダーなどがそれ。熟成には最低15日、長くて4カ月かかり、ブレンドする種類が多いほど、熟成には時間がかかります。熟成はワインと同じように冷暗所で静かに熟成させることがポイントです。

●「おふくろの味」を引き出すプリースト効果

匂いが記憶と結びつきやすいのは、脳の構造上からも理解でき、ある匂いをかいだときに、その匂いにまつわる過去の記憶を呼び覚ましたりします。この匂いの記憶再生現象は、別名・プリースト効果とも呼ばれ、記憶力向上や脳の老化防止効果が期待されています。おふくろの味や故郷の匂いが心を揺さぶるのも、このプリースト効果に起因するもの。芳香を確認しながら自分なりのブレンドをつくり、じっくり熟成させて特定の料理をつくれば、それは「おふくろの味」となって子から孫へと引き継がれます。

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